スキンケアの最後に、ワセリンを顔全体に塗って寝る——聞いただけで「べたべたしそう」「毛穴が詰まりそう」と敬遠したくなりませんか?
でも、TikTokで「Slugging」と検索すると数十億回以上の再生数を誇るこのメソッド、実は皮膚科医からも高評価を得ている科学的根拠のある保湿法です。「ナメクジのようにぬるぬるした状態で寝る」という意味からこの名がついたスラッギング。乾燥が気になる季節や肌荒れが続くとき、一度試してみる価値は十分あります。
スラッギングとは何か、なぜ効くのか
スラッギングとは、夜のスキンケアの最後の仕上げに、ワセリン(ペトロラタム)やオクルーシブ(密閉性の高い保湿剤)を薄く顔全体に塗り、就寝する方法です。
ワセリンは「保湿成分」ではなく、「蓋をする成分」として機能します。これを皮膚科用語でオクルーシブ剤と呼び、肌から水分が蒸発するのをブロックします。つまり、スラッギングはその前に使ったスキンケアの水分や成分を肌に閉じ込めるための「最終ロック」なのです。
皮膚科学的に見ると、ワセリンは:
- 低アレルギー性で刺激になりにくい
- 非コメドジェニック(適量使用なら毛穴を詰まらせにくい)
- 肌バリアの修復をサポートする
という特性を持ち、実は非常に肌への安全性が高い成分です。
スラッギングに向いている肌・向いていない肌
| 肌タイプ | スラッギングとの相性 | 理由 |
|---|---|---|
| 乾燥肌 | 非常に相性が良い | 水分の蒸発を最大限に防げる |
| 敏感肌・アトピー | 相性が良い | 低刺激で肌バリア修復を助ける |
| 混合肌 | 部分使いなら可 | 乾燥する頬のみに使うなど調整を |
| 脂性肌・ニキビ肌 | 要注意 | 皮脂過多の肌には重すぎる可能性あり |
| 毛穴が気になる肌 | 少量なら試す価値あり | 塗りすぎは避け、薄く伸ばすことが重要 |
ニキビが活発にできている時期は避けるのが無難ですが、「ワセリンがニキビを作る」という説は科学的には否定されています。問題になるのは「量が多すぎる場合」がほとんどです。
正しいスラッギングのやり方
スラッギングで失敗する最大の原因は「塗りすぎ」です。以下の手順で行いましょう。
- 普通通りのナイトケアをすべて終わらせる(クレンジング→化粧水→美容液→乳液まで)
- スキンケアが肌に馴染んだことを確認する(3〜5分待つ)
- 米粒大のワセリンを手の甲で温めてのばす
- 顔全体に薄く均一に広げる(パックのように分厚く塗らない)
- そのまま就寝
- 枕カバーが汚れるのが気になる場合は、古いカバーや専用の枕カバーを使うと良い
- 週に2〜3回から始めて様子を見る
- 朝は優しく洗顔するだけでOK
何を使えばいい?ワセリン以外の選択肢
スラッギングの定番はやはりワセリン(ヴァセリン)ですが、他にもオクルーシブ効果の高いアイテムがあります。
- ヴァセリン(白色ワセリン):最もシンプルで手頃。成分がワセリン100%
- Aquaphor(アクアフォア):ワセリンにパンテノールやランソリンを配合、使用感が少し軽い
- Laneige リップスリーピングマスク:唇版スラッギングとして人気
- COSRX アドバンスドスネイルミューシンパワーエッセンス:スネイルムチンのオクルーシブ効果を活用する韓国式アレンジ
まとめ
スラッギングは「ただワセリンを塗るだけ」ではなく、肌に与えた水分と成分を逃がさないための科学的なロック機構です。乾燥する季節や肌バリアが弱っているときに、週に数回取り入れるだけで翌朝の肌がしっとり柔らかくなります。難しい技術も高価なアイテムも不要。まずはドラッグストアで手に入るワセリン一つで始められる、最もシンプルで効果的な保湿術です。
参考:Healthline / Byrdie / Allure / Refinery29(各記事、2025〜2026年掲載)
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