「毎日洗顔しているのに毛穴が気になる」「スキンケアを続けているのに、なぜか肌がくすんで見える」——その原因、古い角質が肌の表面に積み重なっているせいかもしれません。
解決策として多くの人が試みるのが「スクラブ」ですが、実は粒子で物理的にこする方法は摩擦が強すぎて肌バリアを傷めるリスクがあります。そこで世界の美容業界が注目しているのがケミカルエクスフォリエーション(化学的角質除去)、特にAHAとBHAです。
AHAとBHAとは何か
AHA(アルファヒドロキシ酸)とBHA(ベータヒドロキシ酸)は、古い角質を溶かして肌のターンオーバーを促進する酸性の成分です。どちらも「角質溶解作用」を持ちますが、働く場所と仕組みが異なります。
| 項目 | AHA(アルファヒドロキシ酸) | BHA(ベータヒドロキシ酸) |
|---|---|---|
| 代表成分 | グリコール酸、乳酸、マンデル酸 | サリチル酸 |
| 水溶性・油溶性 | 水溶性 | 油溶性 |
| 主な作用 | 肌表面の角質を除去・明るさを出す | 毛穴の中の皮脂・角栓を溶かす |
| 向いている肌タイプ | 乾燥肌・くすみ・シミが気になる肌 | 脂性肌・毛穴・ニキビ肌 |
| 刺激の強さ | やや強め(濃度による) | 比較的マイルド |
簡単に言えば、AHAは「表面の角質ケア」、BHAは「毛穴の中のケア」です。
AHAの種類と選び方
AHAにはいくつかの種類があり、それぞれ分子の大きさや刺激感が異なります。
- グリコール酸(Glycolic Acid):最も分子が小さく浸透力が高い。効果も高いが刺激も強め。初心者は低濃度(5〜10%)から
- 乳酸(Lactic Acid):グリコール酸より穏やか。保湿効果もあるため乾燥肌に向く
- マンデル酸(Mandelic Acid):分子が大きく最も刺激が少ない。敏感肌・色素沈着が気になる人に
BHAの正体と正しい使い方
BHAの代表はほぼ一択でサリチル酸(Salicylic Acid)です。油に溶ける性質を持つため、毛穴の奥の皮脂や角栓の中まで入り込んで分解します。また抗炎症作用もあり、ニキビの予防・改善にも効果的です。
注意点は以下の通りです:
- 濃度は1〜2%が標準。3%以上は薬用レベルで注意が必要
- 使用後は必ず日焼け止めを使う(光感受性が高まる)
- 1日おきか週2〜3回から始めて肌に慣らす
- 目元・口元など皮膚の薄い部分には使わない
AHAとBHAを「同時に使う」のはアリ?
英語圏でよく見られる選択肢として、AHA+BHA両方が配合されたコンビネーション製品があります。The Ordinary や Paula’s Choice などのブランドが販売しており、くすみも毛穴も両方ケアしたい人に人気です。ただし:
- 初心者には刺激が強くなる可能性があるため非推奨
- 使い始めは「ピーリング反応」として赤みや皮むけが起きることがある
- レチノールや他の酸系成分と同じ夜には使わない
使用スケジュールの目安
| 肌の状態 | おすすめ頻度 | 補足 |
|---|---|---|
| 初めて使う / 敏感肌 | 週1回から | 反応を見ながら徐々に増やす |
| 慣れてきた / 普通肌 | 週2〜3回 | スキンサイクリングに組み込むと◎ |
| 慣れている / 脂性肌 | 週3〜4回まで | やりすぎると肌バリアが低下する |
まとめ
AHA・BHAは「強い成分だから怖い」のではなく、「正しく使えば肌を根本から整えられる頼もしい成分」です。特に毛穴、くすみ、ニキビ跡に悩む方には、保湿だけのケアよりも明らかに違いを実感しやすい選択肢です。まずは週1回、低濃度の乳酸系AHAかサリチル酸BHAから試してみてください。翌朝の肌のなめらかさに、きっと驚くはずです。
参考:Healthline / Byrdie / Paula’s Choice Blog / The Ordinary公式情報(各記事、2025〜2026年掲載)

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